めあとるーむ記録帳

なんか書く

Xenoblade2をクリアした

少年と少女は出会い、子供は信じた道を進み、大人はそれを手伝った。

変化したものたちは未来を紡ぎ、変化できなかったものたちは滅びを迎えた。

そんな感じのゲームだった。


まあ詩的な表現はそこまでにして、ゲームのレビュー的な

  • よかったところ
    • ストーリー全般。山あり谷あり見所あり。王道に邪道なしという感じのボーイミーツガールのお手本のような形
    • 戦略性が大きいバトルシステム
    • 設定上強い存在がちゃんと強いところ(主に主人公
  • ちょっと気になったところ
    • セーブデータもう1つ作れない?
    • カメラワーク。小さなオブジェクトでもキャラクターとの間に入ると一気に動くケースが多い。天井とかも透過して欲しかった
    • UI回りと画面遷移。フィールド歩いてるときに開くメニューが3種類あるのとかちょっとややこしいし、キャンセルボタンが直前の画面に戻るとも限らない
  • 判断が難しいところ
    • バトルシステムがやや複雑。覚えれば問題ないが、管理するゲージが多い、コンボの選択肢が確認しづらい、役割の選択肢が多いなど、覚えることややりたいことに到達するまでが難しい
    • エストが長いものが多い。「AをこなすためにBをこなしてCに届ける必要がある」と言った感じでお使いがお使いを呼ぶ感じ
    • フィールドが広すぎる。悪いわけじゃないが、後半のダンジョンとかフィールドスキルが必要な場面でブレイドの入れ替えとか面倒だった

判断が難しいところは達成感につながると考えれば一概に悪いとも言えない、でも面倒だったり複雑なのはそうなんだよな……という感想

でも減点法でも80点を下回ることはなく、加点法であれば90点を上回る、総合的にはそんな評価。概してプラス方向の評価だと思う。少なくともやりきった感想はプラスの評価にしたい

特に戦闘は、判断が難しいと言ったが複雑さはやり遂げた際の達成度に大きくつながっている。チェインアタックが完璧に決まれば100万ダメージ以上を一気に叩き込むことも可能であり、強敵との戦闘ではそれらに加えて複数のテクニックを応用することで打ち勝つ達成感はひとしおである

バランスとしては細かい部分も使いこなしてようやくクリアできる感じだが、レベル上げでゴリ押しもできるだろうし、後半は主人公が滅茶苦茶強くなるのでそこまで苦労しないだろう

シナリオも見事であり、序盤こそ心情が理解できない可能性があるが後半に至れば「このキャラクターはこの思考だ」と自信を持って考えられるようになる。欠点といえば欠点だが、そのためキズナトーク(指定場所で特定キャラ同士が会話をするイベント)では時折出てくる選択肢でものすごく迷うor全く迷わないというケースも出てくる。ちなみにキズナトークは1度消化すると他の会話を見ることができなくなるので筋金入りのプレイヤーはイベントを実行する前にセーブをするぐらいだという

ボーイミーツガールのお手本であり、終わり方も綺麗である

全体的に欠点らしい欠点はなく、かつてのXenoシリーズのような設定資料を見ないとわからない設定は少ない(まったくないとはいいにくい)。ある程度は創作におけるファンタジーやSFの経験があったほうが理解はしやすいかもしれない(まあRPGをプレイする人はそこを十分みたいしていると思うが)

ちなみにプレイ時間はだいたい50時間ぐらいだった。たまにのレベル上げは行ったがほぼストレートにプレイしてこのくらいの時間である。昨今のアクションゲームの流れからすると1週が長いが、RPGで見れば順当(あるいは大作では順当)だろうと思う

なお追加DLCは未購入。ただし追加シナリオや時間の余裕があれば購入するかも

Xenoblade2 (ゼノブレイド2)  - Switch

Xenoblade2 (ゼノブレイド2) - Switch


で、以下ネタバレあり。感想というより、最終的な終着点と前作との関係について

重ねて言うけどネタバレあり

考察に近い戯言だけどXenoblade2のテーマの中に「信頼」と「変化」があったと思う

信頼は、多分普通にプレイすれば見えるものだと思う。というかそういう話だったはず。絆という言葉が多用される作品(もといシリーズ)だし

もう1つの変化は、マルベーニがまさに変われなかったものだし、メツも最後まで変われなかった(変わるべきであるのは気づいていたと思う)

逆に、シンやヨシツネ、ベンケイ、サタヒコは変われたんだと思う。だからこそ、死んでしまったが最後に救われた(と思う)

もっと早くに変わることに気づいたニアは、それこそ死ぬことなくもっと前で救われた

そして、見逃してはならない大きな変化があったと思うのは「神」というか「クラウス」だと思う。

このクラウスは前作Xenoblade(クロスではない)のラスボスと同一存在である。厳密には彼の左半身が前作のラスボスである

彼は前作で、相転移実験(まあ要はブラックホール作るやつ)を強行し、結果閉じた別世界に行ってしまった(巻き込まれでもう一人研究者が行ったし、作中で3つあったうちのチップの1つもそっちに行った)

そして別世界で彼は神となり、すべての生命を見下した

同じように元いた世界でも彼は神となった。ただし、彼はどうにか地球を再生しようとした

これは作中で会話をしているが、相転移実験を行った頃のクラウスはザンザ(Xenoblade世界でのクラウスの名)にかなり近い思考をしており、現に人(というか生き物すべて)に絶望しているところがあった

しかしアルスト(Xenoblade2世界)で神となった右半身は元の世界でなんと後悔までし、償いとしてどうにかいい世界を作り直そうとした

彼はなぜか元いた世界では変わっていた。半ば人工的であるが作り直した生命体は進化し人の姿になったが、結局過去の人類から変わっていなかった。しかし再び絶望したのではなく、レックスに会うことが出来てよかったとまで言った

後悔した彼はラスボスではなく、ただのいるだけの種明かしの存在だけで、それどころか最後には死を悟り、残った生命体を手助けすることまでした

前作までプレイする必要があるが、彼がものすごく変化していたのは意外であった。なぜそこまで変わったのかは謎だ。孤独がそうさせたのか、失敗がそうさせたのか、はたまた何かあったのかはわからない

ラスボスだった存在も結局は人間だったと示したかったのかもしれないし、ただのシナリオの都合なのかもしれない